第24章 オモイ
そんなこんなで3日経っても、目は硬く閉ざされたまま。
「おい黒鉄、今こいつの意識、ここにないな?」
ここ数日検査をしていた結論を口走れば、ベットの影にいたそいつはしなやかに飛び出して短く鳴いた。
これも話された内容の何個か目で言っていたのだが、黒鉄は実体は持たないらしい。
俺たちがトウカを拾った時は意識だけそばにはいたとのこと。
あの日、力が暴走して無理やり実体となって現されたが、普通なら、このように何にでもなれるとのこと。
今は見事な黒い毛並み、グリーンの目を持つ猫になっている。
「意外にも頑固なのだ…」
ただ普通の猫とは違う、言葉を喋る。
今、バカ女の意識と接触できるのはこいつだけだった。
どんなにうるさくとも、揺すろうとも起きないのは、ここに意識がないからだと黒鉄が言っていた。
これも巫女の特殊な性質で、意識を自分の自由に動かせるらしい。
ただ、それができるのは肉体が休みに入った時だけだとかで、意識を浮上させることをコントロールできるため、やつは未だに意識を潜伏させたままだという事だ。
なんとも厄介な性質だ。
「俺たちは怒ってねぇ。それよりむしろ他のクルーが目に見えて士気が落ちてる。迷惑だ、早く起きねぇのかこいつは。」
これも何度言ったことか。
言葉を受けた黒鉄も、困ったように耳を垂れさせた。
「それも言っているのだが…」