第27章 文化祭①/伊月*宮地*森山
<森山>
海常高校文化祭。
規模も大きく、毎年多くの来場者が詰め掛ける。
「おい、笠松。2-Bのメイド喫茶行ったか?可愛い子がよりどりみどりだ…!天国だ!」
「うるせーぞ!森山!俺がそんなとこ行くか!」
笠松と小堀と校内を廻りながら、いつものように可愛い女の子チェック。
いつもよりメイクや髪型を華やかにしている女の子。
演劇の衣装と思われるきらびやかなドレスを身に纏う女の子。
アニメキャラのコスプレをしている女の子。
縁日か和カフェ、もしくは茶道部の浴衣を着た女の子。
非日常な空間も合わさって、より胸をときめかせた。
「あながち嘘ではないだろうけど、お前さっきから苗字探してるんだろ?」
小堀の一言にギクリとした。