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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第38章 ゼロ地点の結界より


カップめんができあがったらしく、ヨンスが

「あーコレ菊にもらったことあるやつなんだぜ!」

とふたをあけた。

そういえばそうだ。

ということは、どこかから調達してきて、ここに置いていったのだろうか。

誰が?

なんのために……?

考えれば考えるだけ、気が滅入ってくる。

けれど、無邪気にカップめんにありつくヨンスを前にしていると、

「……なに笑ってるんだぜ?」

「Nothing」

なんだか自然と、笑みがこぼれるのだった。

「先生も無理しなきゃいいけど……」

窓の外では、無表情な曇り空が、黙って香たちを見つめていた。
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