第9章 悪夢
環奈side
「亮、誠二くんを止めてくれてありがとうね」
保健室には先生がいなかったから
代わりに私が亮のけがを
消毒していた。
「しみるかも…」
しみたようだ。
少し、顔を歪めていた。
「環奈はけがはないか?
あいつらになにされた?」
「ううん、大丈夫、
2人が助けに来てくれたおかげで
なんともないよ」
あのあと先生が来て
私と亮以外を校長室に連れて行った。
誠二くん…
「付き合ってるんだろ、誠二と」
「へ?!」
「まぁ少なくとも誠二はベタ惚れだな
あいつためらいもなく窓ガラス割りやがった
あと、もともとあいつはかしこい
学園ではよく思われた方があとあと得だから
問題は起こさないはずだ
それがあんなに殴るとは…
よっぽど大切なんだな、おまえのこと」