第1章 突然な出会い
新入生歓迎会は、例年なく盛り上がった。
部長の説明に一年生達は反応も上々で、この分なら放課後は忙しくなりそうだ。
「さて、本日最後の部になります。お待ちかねの『あの人たち』をお呼びしましょう。
園が誇る、軽音部の登場です!」
司会の千佳の紹介を聞き、全生徒が歓声と共に一斉に立ち上がる。
それを合図に、ゆっくりとステージの幕が上がってく。
「ーーーーーーーーーーーようこそ、逢坂学園へ」
スポットライトに照らされ、王子ことボーカルの高橋陸が微笑む。
ギターを抱えてスタンドマイクの前に立ってるだけなのに、存在感がハンパない。
ただそこにいるだけで、圧倒的なオーラを放っているのがわかる。