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(R18) 雑草ノ花 (弐) ─鬼灯の冷徹─

第12章 愛するための勇気



一瞬だったと思う。

光より速く何かが
吹っ飛んで、潰れて
そんで踏みつけられた。

僕は忘れてたよ。

鬼灯が馬鹿みたいに強くて
どうにも全然毛ほども
釈然としないけれども

頼りになる奴だってこと。


「ぐ、うへェ……ぐ
ぐるじい……じぬゥ」

「醜くて汚いその顔を
ねじ切られたくなきゃ
とっとと言うことを聞け」


吹っ飛んだのは分厚い本。

潰れたのは奴の片目で、
頭をおもっきし踏まれてる。

しかも、鬼灯がブン投げた
本の題名が【魂の分割入門】
だったもんだから、

「嘘だろマジか……」

だなんて気の抜けた声が出た。

「嘘つくならもっと
マシな嘘をつけ!!!」

「おぎゃああ!切れる!
本当にねじ切れるゥゥゥ!!」

合掌。僕無宗教だけど。
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