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赤い月…~F.T~
第1章 赤い月…
ソファーに座って
ボーっと一点を見つめる咲希
頬に一筋の涙が流れた
「…咲希ちゃん?」
俺の存在に気付いてなかった咲希は
ビクッと肩を揺らし俺を見た
「…あ、太ちゃん、おかえり♪」
急いで涙を吹いて笑顔をつくる咲希
「…大丈夫?」
「ん?…あ、聞こえちゃった?
ねぇ、太ちゃん、少し飲も?♪」
「…ん、いいよ♪」
咲希の横に座って飲みかけだった
ワインをお互いのグラスに注ぐ
「太ちゃん…かんぱーい♪」
「また、乾杯?w」
「そう、私が完全フリーになった乾杯♪」
「…え?」
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