第1章 プロローグ
AM 6:45
「………おはよう」「おざーっす」
「「うーす」」
まだ眠い目をゴシゴシ擦りながら部室の中に入る。幼馴染みであり昔からの友人であるクロこと黒尾鉄朗はもう目が覚めているようだった。
正直その目覚めの良さが羨ましい。
だが……
チラリ。
「? どした研磨、時計なんか見て?」
「……うぅん、何でもない。」
時間もそんなにないのにぼけっとしてるように見えたのか、それともただ単純に気になったのか、夜久に指摘された。ので、適当に返しておいた。
すると、同じく隣で練習着に着替えていたクロが、思い出したかのように言う。
「あーそっか。今日夜影ちゃん入学だったっけか。」
「…うん。そう。」
「よかげ??誰すか、彼女すか!?」
「違うし…」
またその隣のリエーフがここぞとばかり食らいついてくる。
「…妹だよ。双子の。」
「えっ、お前研磨妹なんていたのか!?(赤面」
妹っていう単語を聞いただけで顔を赤らめる山本。正直気持ち悪い。
「山本変態っぽいからやめて…」
「なぜ!」
「あれ?でも研磨さんって確か一人っ子でしたよね?」
犬岡が脇から不思議そうに言う。
そろそろ面倒くさくなってきた…と思うと、おれとも夜影とも幼馴染みだったクロが説明する。
「研磨の両親共働きで忙しくって、小学5年くれぇのとき母親の方が宮城の方に長期転勤しなきゃなんなくなってそんときにわざわざ着いてったんだよな?研磨。」
「そうだよ。どっちかって言うと、母さんっ子だったから……。」
「へー…」
犬岡がやけに感心した様子でいた。
「1回会ってみたいです!!」
「あーけどやめといた方がいいぞー犬岡。」
「えっ、なんでですか!?」
次は一気に沈んだ表情になる。表情が騒がしいやつだ。
止めた理由をクロが話す。
「なんつっても双子だからな。つっても夜影は研磨以上にh((「おーい?」 (ビクッ」
扉の隙間から海の笑顔が見える。
目が笑っていない。
「早く着替えろよー?」
「はっ、はぃい……」
それはどうやらいちいち食いついてくる犬岡に向けての言葉だった。でも目を向けていなくても声だけで怖い。
着替え終わり部室のドアを開け、澄みきった青空を見上げた。
「夜影………大丈夫かな……………(ボソッ」