第4章 雷*スモーカー
「添い寝!…してください…」
「…フッ、お前は可愛いな」
そういってやれば余計に顔を胸に埋めてくる。
ベッドに横になり、胸から上をかけ布団から出しているスモーカーに対して、はすっぽりと被っている。音をなるべく聞こえなくする為に。
「なんかの小動物かお前は…」
「…小動物って……」
「まぁいい。そんな潜るな。潰しちまうぞ」
「でも音…」
すりすりとゆっくり出てくる。
布団から顔を出した瞬間に包まれる感覚に、は心臓がドクンと脈打つ。
「スモーカー⁈」
「これなら怖くねぇだろ?」
上からニヤリと笑っているスモーカー。恥ずかしくなってもがくも、稲光にびっくりして自分から抱きついてしまった。
「…自分から来るか」
「今のは不可抗りょんっ‼︎」
深い口づけで、言葉は遮られた。
「安心しろ、食いはしねぇ」
「…このエロスモーカー」
「食うぞ」
「ごめんなさい嘘です」
スモーカーの愛情はとても嬉しいのだが、翌日腰が使い物にならないのだ。
そんなことをしたら上司、青キジに何ていわれるか…
「…四日後、2日の休暇だ。」
「…!ほんとに…?」
「あァ、その時にお前を頂くことにする」
「…うん」
紅潮した頬は暗闇のせいでよく分からなかったが、の声色がそれを表していた。
「今日はもう寝ろ」
「…スモーカー、もし、私が毎日近くにいたとしたら、やだ?」
はぁ?と意表を突かれた声を出した。
「アホかお前は…愛してる女が近くにいて不満に思う男がどこにいる」
「…!」
「まぁ、お前の腰も鍛えられるんじゃねぇか?」
いじわるさを醸し出す笑みに、はエッチ‼︎と、ふいっと背中を向ければぎゅっと後ろから抱きしめられる。
「お前が近くにいて触れねぇなんて耐えられねぇ」
「…私も、スモーカーに触られないのは耐えられない…」
そう言うと、フッと上から笑いが落ちてくる。
は起き上がり、スモーカーに覆いかぶさる。
「スモーカー、好き、大好き」
「…」
は自分から口を近づけたが、すれすれのところで止められる。
不満そうな顔をすると、フッと笑って頭を撫でるスモーカー。