第2章 浴衣デート 切原赤也
「早かったね、赤…////」
言葉が出なかった。そこに居るのは確かに赤也なんだけど…
赤也が着ている浴衣の色は、ダークブルー。うすくラインが縦に入っててとってもシンプルなんだけど…胸元が少し見えるぐらいに着崩してて、初めて見る赤也の浴衣姿に、見惚れちゃった///
「…行くぞ!///」
「わっ…!」
赤也は私の腕を掴み、玄関から逃げるように走り出す。
「ふふっ…赤也ったら初ね…(笑)」
赤也の家から神社に近いところまで走り続けた結果…。
「あ、赤也…ストップ!…ゲタで走るのは…流石に…きっつい…!」
私が音をあげました…(泣)
「あ…悪ぃ…つい。」
パッと繋がれてた手も離れる。
もう少し繋いでたかったなぁ…。
「悪いな、俺浴衣ってどうも着慣れなくて…。」
「そ、そんなこと無いって!すっごくカッコイイよ赤也!」
「ばっ…!///つーか、お前の方が似合いすぎだっつの…可愛いぜ。」
「なっ…か、可愛くないもん!///」
ちなみに、私の浴衣は、薄いピンク色でキンギョの絵が描かれてあるんだ。
「…と、とにかく!赤也、お祭り楽しもうね!」
「あぁ……ん?あれ、あそこに居るの…柳先輩と丸井先輩…なぁ、ことの…俺達が祭りに来ること、もしかしなくても…先輩たちに行ったか…?」
「え?あ、うん…言ったけど…なんで?」
「あ”ぁ”ぁ”ぁ”…。」
「(ビクッ)あ…赤也…?ご、ごめん…?」
しゃがみこむ赤也を宥めようとしたら
「あれ、ことのちゃんに赤也じゃないか。こんな所で会うなんて奇遇だね。」
聞き慣れた声がする、私達はそちらに顔を向けた。