第1章 初対面のカタチ
パウダールームに行って、再び会場に戻り友人の側に行く。
さっきと違って、会場の人たちの視線は正面の壇上の方を向いている。
裕美 「ちょっと、どこ行ってたの!嵐、来たよ!」
友人の裕美が耳打ちする。
ひかり 「えっ!もう?!」
裕美 「何、トイレ行ってたの?」
ひかり 「うん。誰が来た?」
裕美 「櫻井くん来てるよ。あと雅紀くんと松潤だって。」
ひかり 「櫻葉!やった!でも大宮いないんだ・・・残念。」
裕美 「うちのダンナに紹介させよっか?」
ひかり 「いい、いい!同じ空気吸ってるだけでもう満足だから、ホントやめて!(困)」
裕美 「え~?櫻井くんの視界に入れるのに?(ニヤリ)」
ひかり 「無理。心臓飛び出て吐くよ・・・・・・」
壇上に翔くんと相葉くんと松潤が上がり、挨拶とかしてる。
大宮は別の仕事かなぁ。
どうせなら5人揃って見たかったな。
でも、いないのが翔くんじゃなくてよかった、と思ったり(笑)
翔くんが同じ部屋にいる。
裸眼で見える位置にいる。
同じ空気を吸ってる。
・・・・・・でも、TVで見てるのとあんまり変わらない気もする(苦笑)
壇上をガン見している私の腕を、裕美が掴んで引っ張った。
ひかり 「え?どこ行くの?」
裕美 「櫻井くん、櫻井くん。ちょうどうちの旦那に挨拶周りに来るから!挨拶しなさいって(笑)」
ひかり 「無~理~っ!無理だって~!(焦)」
裕美はご主人の横に楚々と立った。
場馴れしてるなぁ。
こういうところでも浮いてないし。
私はその半歩後ろに、なるべく気配を消して立つ。
いっそ、透明人間になりたい・・・・・・。
透明人間になって、横からいろいろ観察したい。
・・・・・・・・・あ、それいいかも。