第1章 ハロウィン!
<カノside>
「シンタローくん、いきなりなんてこというのさっ!」
「知らねえよ。ただ思ったこと言っただけだ。」
お、思ったこと言っただけって…。
一応、ユアが見えなくなったのを確認して立ち止まった。
…どうしよう……。
シンタローくんにばれちゃったよ…。
「お前でもこんな顔するんだな。」
「えっ!?」
いったい僕は今どんな顔をしてるんだ!?
二ヤリ、と笑われながら言われたセリフに少しあわてる。
「で?見たところユアには告白してないみたいだが…
しないのか?」
「は!?」
こ、告白!?無理無理無理!!絶対無理だよ!
首をぶんぶん振り、否定する。
「ぜぜぜ絶対無理!こ、告白なんて、
ででできるわけないじゃん!!」
「しないのか?面白くないな。」
「面白いとかそんな話じゃなくて!」
楽しんでいるような、というか
明らかに楽しんでる声で、しかし残念そうに言った。
…なんか知られちゃいけない人に
知られてしまった気がする。
「どうしたいんだお前は?」
「どうしたいって聞かれても…」
「決めてないのか?さっさと告白しろよ。」
自分のことじゃないからって簡単に言って…!
そもそも、シンタローくんだって
人のこと言えないじゃないか!
反撃のつもりで、言い返す。
「し、シンタローくんだって、
アヤ姉に告白してないでしょ!」
「な…っ!」
絶句した。やっぱり…。
人のこと言えないよ、やっぱり。
「お、俺は関係ねぇだろ!」
「関係あるよ!アヤ姉のこと好きなんでしょ!?」
言い合いが始まる。
周りの人が、集まってきた。
「…と、とりあえず、場所を移そうか…」
「…そうだな」
そんなこんなでとりあえず
ユアのところに戻ることになった。
一時休戦だ。