第1章 ハロウィン!
<カノside>
「ふんふ~ん♪」
「…ご機嫌だねぇ」
「そりゃそうだよ!ハロウィンパーティーだよ!?
初めてなんだ~♪」
にこにこと話しかけてくる。
…本当にご機嫌みたいだ。
こういう顔は初めて見るなぁ……。
ユアの喜ぶ顔が見られるなら、やるのもいいかな…
ってあ!別にユアのこと好きとかじゃないから!!
…誰に言い訳したんだろ。
「で、どんなの買うの?」
尋ねると、悩んでいるふりをしつつも
はっきりとした答えが返ってきた。
「うーんとね、まず衣装が必要だと思うんだ!
まぁ、ある程度ボクが持ってるんだけど」
「持ってるの!?」
「うん。魔女のコスプレとか、オオカミ男とか。
ちなみに、ボクが作った!」
「手作り!?」
恐ろしい少女だ…。
じゃあ、何が必要なんだろう?
まぁ、ここはショッピングセンターだから、
なんでも手に入るだろうけど。
「おい…なんで俺まで付き合わされてるんだ?」
「「あ、シンタロー(くん)忘れてた。」」
「おいっ!…まぁ、いい。
早く買って帰ろう。お前らといると疲れる。」
そうだった…シンタローくんもいるんだった…。
ユアと二人がよかったな。
「…ちっ」
「おい、カノ!今舌打ちしただろ?」
「気のせいじゃない?」
さっきの顔、見られてないといいけどな…。
そう思っていると、
シンタローくんがにやりとして声をかけてきた。
「カノ、お前ユアのこと好きだったのか?」
「……っっ!!」
ばれてたのっ!?
急いでユアのほうを見ると、
お菓子に夢中で気づいていなかった。
お菓子がすきなのか…今度お菓子買ってこうっと。
ってそんな場合じゃなかったっ!
「ななななな何言ってるのさっ!」
「動揺しまくりだな。
そんな状態で返事したら『はい』って
言ってるようなもんだろ。」
「う…っ!」
い、言い返せない…!
ユアはまだお菓子に夢中だ。
「ユ、ユア!ちょっとトイレ行ってくるね!」
「あ、うん。いってらっしゃい~」
…かわいいなぁもう!
そう思っていると、シンタローくんが
可哀そうなものを見るような眼をしてこう告げた。
「今のお前、めっちゃ気持ち悪いぞ。」
…シンタローくんには言われたくないっ!