第1章 恋しちゃったんだ
キーンコーンカーンコーン…
月曜日の5間目
あたしの大好きな人はやってくる。
ペタッ…ペタッ…ペタッ…
気だるそうにスリッパの音を響かせて…
それに比例するように、あたしの胸の音は
速まるんだ…
「よぉーし、お前ら今日は自習だー
ちゃんとやるよぉーに、以上!」
ペタッ…ペタッ…ペタッ…
えっ…
きたと思ったら、それだけ!?
今までのドキドキをかえせ、コノヤロー !
あたしの心の声が聞こえたのか
「ふざけんじゃないアル、クソ天パァ!」
と神楽ちゃんの大きな声をだす。
それにつられて他の皆も騒ぎ出した。
そりゃそうだ、まともに授業やらないし
最近は特にそう。
毎回毎回、自習って
自習なんかやる気になれないし…
もうすでに自習なんて誰もやる気はない。
そんな教室をそーっと抜け出し
いつもの場所に向かった…