第22章 邂逅
ゆらゆらと不安定に体が揺れる感覚。
(姉ちゃん…)
姉ちゃんって呼ばれてたっけ。
懐かしいなぁ。
(おい、姉ちゃん!)
にしても揺れすぎじゃない?
え、なに地震?
(えぇ、寝てんの?起きろって!)
『…っ、は…』
揺さぶられ肩を叩かれた感覚で目を覚ます。
え、私あのまま寝てたの…?
青年「大丈夫かよ…」
目を開けると、高校生くらいの男の子が安堵の表情で私の顔を覗き込んでいた。
『えっと…』
青年「どこでも眠れるのは変わってないなぁ」
優しい眼差しで微笑む彼に記憶が蘇る。
その人懐っこい笑顔を私は知っていた…
『翔太…?』
翔太「おう、久しぶり」