第47章 お正月
しばらくすると神社の人なのか、誰かがカウントダウンを始めてそれを聞きながら携帯をつけると丁度日付が切り替わった
名前
『あ、年越した』
火神
「おう、あけおめ」
黒子
「…なんかあっけないですね」
名前
『1年なんてそんなもんじゃない?』
まあ長く感じる時もあるが。と付け足そうかと少し迷ったがそれは置いておき、とりあえず進み出した火神について行きお賽銭をして、願い事を言って、おみくじを引いた
黒子
「あ、今年は大吉です!」
火神
「吉…?」
名前
『これの前に木いれれば木吉さんだよね』
黒子
「あ、そうですね」
火神
「書かねぇよ!?」
名前
『別に書けなんて言ってないけど』
それに少しツッコミを入れるならば今吉さんも、根武谷さんの下の名前も永吉ではあるがもう知らない。とりあえずこの場は木吉さんオンリーでおさめよう
そう思ってから自分のおみくじを開くとなんとも言い難い字が書かれていた
名前
『んー…中吉か…』
黒子
「…そう言えば名字さん去年凶でしたよね」
名前
『いや大凶だった』
火神
「むしろすげぇな」
名前
『…で、大体初詣はした訳だけど、どうする?』
そう問い掛けると火神が「屋台で飯食おうぜ!」とまあ予想通りの発言をしてきたため、溜め息をつきそうになったがそこを抑えて「はいはい」と返事を返した
名前
『りんご飴、あるかな』
黒子
「さっきありましたよ」
火神
「もっと腹に溜まるもん食えよ」
名前
『いいの』
そう言ってから財布を出そうとカバンを漁ろうとすると携帯が光ってることに気づき、開くとメールの着信を知らせていた
キセキの世代もろもろから「明けましておめでとう」とメールが来ていて、それを見たあたしは笑みをこぼしてテツヤと火神の写真を撮ってからそれを添付して返信した
この光景が見られなくなるまであと何日なのか、神様はそれも教えてくれなかった