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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第35章 完全無欠の模倣




観客は一気に盛り上がり、根布谷は「決勝の相手は海常かー」と口に出していた。だがそんな彼の斜め前に座る赤司は真面目な顔をして「…いや」と否定するようなことを言った

その時氷室も勝負は決まったと思っていたが、彼は「残りわずか4秒足らず…ここからいったい…」と考えてから、「4秒も、ある…」と答えにたどり着いた



氷室
「(なぜ…!?誠凛がラン&ガンで短時間で決めたからだ…!ベンチも表情は深刻だが狼狽してはいない。なぜだ…!?こうなることを覚悟してたからだ…!
つまりここまですべてわざと…!?)」



先程話した黒子の話にはまだ続きがあった。彼の話を聞いた福田は黒子の事を褒めて「着せの動きを決める所まで読めてるならあとはそこを狙えば…」と言った

それに黒子は「止められるかもしれません」と言ってから「ただしこれはワンマンプレイヤーだった頃、帝光時代の彼だったらの話です」と言って、名前の目を見開かせた



黒子
「今の黄瀬くんは違う、ここからパスが加わるとどうしてもプレイを絞りこめないんです
本当にすみません。僕は昔チームのために戦える選手になってほしいと願いました、ここまで手がつけられなくなるとは思いませんでした

だからお願いというのは、黄瀬くんを止めることではありません」



彼の考えていたことはしっかりと伝わり、先程のラン&ガンが行なわれたのであった。そして海常のシュートが決まった直後、木吉はすぐにボールを拾いに行ってすでに走っている火神に向かってボールを投げた

それは海常の選手全員意表を突いており、ゴール付近には火神しかいなかった



桃井
「速い!!」


根武谷
「絶好の形だ!まさか…」


赤司
「あぁ…これが誠凛の本当の狙いだ。カウンターのための数秒をつくった上で涼太をゴール下まで誘いこみ火神を一早くスタートさせる、ラン&ガンから始まるすべての流れはこの瞬間にすべて集約されていた
涼太を止めることは諦めたとしてもやはり勝負を諦めるようなタマではないね、テツヤ」



走り出した火神を必死に追いかけるが1番近くにいた笠松は高さが劣っているため火神を止められないと考えていると彼の横からものすごいスピードで追い抜いていく人物がいた

彼は「まだだ。まだ終わってない!!」と思いながら火神の前に立った







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