第21章 温泉にて
青峰
「…試合見たぜ。あれがさつきの言ってた新技か」
黒子
「…はい。青峰くん達と戦うための…」
青峰
「…フッ悪いがそりゃムリだ。ウィンターカップで勝つのは、」
火神
「…俺たちだ!」
突如現れた火神は青峰の肩を組みそう言った。青峰はそれが不快だったのか火神の手を振り払い「気安く肩組んでんじゃねーよ」と眉間に皺をよせながら言った
それに対し火神は「何やってんだこんなトコで。前のお返ししただけだ」と返し、様子を見ていた黒子は帰ってきたことに驚いたのか目をまんまるくさせていた
青峰
「勝つのは俺達…か、足りねぇな、もっとだ。どうやら扉を開けたのはホントらしいが…まだ入り口に立っただけだ。お前はまだ「キセキの世代」には遠く及ばねーよ
その程度じゃまだ楽しめねーな」
火神
「…!?(何を言って…)」
青峰が話している扉とはWC予選で丞成と戦った際に火神が開いた「圧倒的天才しか入ることが入れない部屋」の扉である。それともう1つの話を火神は理解できず、ただ聞いていた
その頃サウナで今吉は誠凛のいる温泉にわざわざ来た理由を話し始めた
今吉
「近くで練習試合ってトコまではホントたで、ただの偶然じゃないっちゅーのもその通りや。キミらがここにいるのを知って、挨拶しとこ思てな
これ、ウチのマネージャーがもろたWCの組み合わせや」
日向
「え!?」
今吉
「ホントはもう少し発表は先やけどな」
誠凛
「…!?なんで…一回戦で同じ県の代表校同士はあたらないはずじゃ…」
今吉
「フツーはそうやけどな。ただ特別枠で出場する学校は例外なんだそうや…ちゅーわけで、よろしゅうたのむわ
WC初戦の相手は、桐皇学園や」
今吉が先ほどどこからか出した紙に誠凛の相手は桐皇学園と書かれていた。それを黒子と火神は青峰伝いに、相田は桃井から聞いた
誠凛全員が予想してなかった対戦相手に驚きを隠すことが出来ず、言葉を失い目を丸くさせていた