第14章 混乱
ヒステリック気味の私の怒鳴り声に結城先輩は、落ち着いた様子で聞き、
拓 「仕方ねぇじゃん。明菜には悪いと思ってる」
と冷たく言った。
淡々と紡がれる言葉。
湧き上がるいら立ちに止めが聞かない私はさらに言葉をぶつける。
みゆき 「最低!!先輩、悪いってホントに思ってない!最低最低最低っ・・・・!大っ嫌い・・・っ!!最悪・・!!!・・・・っ、はぁはぁ」
一気にまくしたてた私は、幾筋もの涙を乱雑に手でふき取って、先輩に言い放った。
みゆき 「もう、明菜に関わらないで下さい。もう、顔も合わせたくないです。・・・いきなりすみませんでした。・・・さよなら」
明菜は、こんな人のどこが好きだったの?
行き場のない感情が心中を駆け巡る。
私は踵を返しその場をあとにしようとした。
その時。
拓 「っ仕方ねえんだよ!俺はお前が好きなんだから!」