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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第65章 男か女か







(そういや、ナナシは自分を男だと思い込んでいる女だったな・・・。
話合わせとかないとヤバイか)

(話合わせるにしても、娼館に連れて行くんですか?)

(あー・・・うん、それは悩みどころだな。でも男娼とかもいるだろ)


実はナナシの知らない所でエルヴィンから
全兵士に通達していた事があった。

それはナナシが『自身を男だと思い込んでいる女性』であるというもので、
その手の話題を深く追及してはならないという御触れだった。

なのでゲルガー達はエルヴィンの話を鵜呑みにし、
娼館へ連れて行って良いのか話し合っているのだ。



内緒話を切り上げたゲルガーは言い辛そうにナナシへ向き直
る。


「男娼とかいないかもしれないが、それでも良いのか?」

「男娼?そんなもの必要無いだろ?女を買いに行くんだから」

「・・・・・おまえ女を抱くのか?」

「そのつもりだが、何か問題が?」


明らかにゲルガー達の顔は曇って困惑を表していたが、
ナナシはそれが何を意味しているのかサッパリわからない。


「・・・連れて行ってくれないなら、ゲルガー達が
娼館に行ったことを女に言いふらすぞ?」

「頼むからそれだけはやめてくれっ!連れてく!
おまえも連れて行くから!」


脅し文句を言うとゲルガー達はナナシの同行を許してくれた。

待ち合わせ時間と場所を教えてもらったナナシは、
今日は久々に羽根を伸ばすぞと心持ち浮かれた足取りで
仕事へ向かった。







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