過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第48章 秘められていた想い
「スンスン・・・」
ナナシは朝食の席でいきなりミケに匂いを嗅がれた。
同席していたリヴァイとハンジが、
突然のミケの行動に首を傾げていると
彼はとんでもない情報を暴露する。
「ナナシから・・・エルヴィンの匂いがする」
「えっ!?」
ハンジが勢い良く立ち上がり、身を乗り出して
「とうとう寝たのっ!?」と聞いてきたので、
ナナシはそれを否定せず淡々と答えた。
「一人では眠れそうにないからと言ってきたから、
抱き枕になってやったぞ」
おい、待て。
おまえは不眠症だと言ったら、誰とでも一緒に寝るのか!?
というツッコミが三人の中で生まれたが、
口に出さないようにぐっと堪える。
「へぇ~・・・、それでそれ以外は何も無かったの?」
「?・・・あぁ、手が変な動きを見せていたようだが、
一喝したら大人しくなったな」
エルヴィン、結局手を出せなかったんだ・・・とハンジ達は
少し同情した。