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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】

第47章 『絶世の美女』と嫉妬







ある日、ナナシが兵舎の廊下を歩いていると、
前方からハンジが物凄い勢いで走ってくるのが見えた。

彼女の奇行は今に始まったことでは無いのでスルーしようと思ったが、
必死の形相でハンジを追い掛けるモブリットが見えたため、
足払いをして足止めをしてやる事にした。


「ナナシさん・・・ありがとうございます」

「事情がわからなかったのだが、捕まえる感じで良かったのだな?」

「はい、それはもう!」

「嫌ぁぁぁぁぁぁっ!!」


ハンジの捕獲に協力したナナシにお礼を述べたモブリットは、
叫ぶハンジを縄でグルグル巻きにしながら、
今日がお見合いの日なのだと教えてくれた。

見合い話が出た時、
ハンジは研究費増額を条件に乗り気だったはずなのに、
何故全力疾走で逃げたのかわからず首を傾げていると、
モブリットは心底困ったような顔をして


「一時間お風呂に入れられるのが嫌だそうです」


と言った。

どうやら日頃のガンコ汚れを落とすために、
風呂場に一時間程缶詰状態にされて全身隈なく洗われるらしい。


しかも、人類最強によるデッキブラシで。


それやられたら皮膚が剥げるんじゃね?とか、
ハンジは女性でリヴァイは男性なのに?という疑問は、
調査兵団にとって些末な事らしい。


ハンジのお見合いの日は、如何にハンジを綺麗に洗い
着飾って、相手から金をせしめるのかが重要なのだそうだ。

ハンジの拘束係はミケ、
メイクや衣装はナナバと女性兵士が担当すると聞いて、
ナナシは「ん?」とある事に気づく。





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