過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第44章 変態と鈍感
ナナバのナナシ弁護に理解を示したリヴァイ達に、
エルヴィンは「だが、おまえ達も興味無いか?」と尋ねる。
「男性か女性かわからない人間が、
女性物の下着を買っていたとなると、
今彼に与えている部屋を女性棟に移さねばならなくなる。
身体が見られない以上、そこから判断するしかあるまい?」
「性別なんざ、どうでも良い」
「俺達が騒がなければ、下だってざわつかないだろ」
「エルヴィンみたいに堂々とナナシにちょっかい出す兵士なんて
いないだろうし、問題ないんじゃない?」
バッサリ三人に切り捨てられたエルヴィンは
不満げに眉を寄せ、何か言いかけた所で
執務室の扉が乱暴に開かれた。