過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第28章 新兵の料理
【やっと料理人を雇ってくれたんですね!
ありがとうございます!
団長を信じていて良かったです】
・・・・いや、たった今それを裏切ろうとしていたんだけども。
【今日の料理は心が洗われるようでした】
美味しかったのは認めよう。
【今日の料理にはちゃんと味があって感動しました】
今までの料理にも味はあったと思う・・・とても薄味だったけど。
【貧乏兵団だからって食事を蔑ろにしてはいけないと思います】
ちゃんと三食は食べさせていたつもりなんだが・・・・
【家畜より酷いご飯に絶望していましたが、
やっと今日人間の味を思い出しました】
君は・・・・今まで何だったんだい?
【シンプルな料理でもここまで美味しいと感じるものだったんですね。
自分に泣けてきました】
ナナシの料理はシンプルでもとても良かったと思うよ、私も。
是非嫁にしたい。
【うっかり評判の料理を食い損ねました。
もう一回今日の料理当番に料理させて下さい】
うっかりというか、君は激不味料理をエスケープして
外食したんだろう?自己責任だ。
【見かけない新兵が厨房を仕切っていました。
兵団の服を着ていましたがあれは団長が雇ったんですよね?】
そうだとも。教官として雇った・・・・未来の私の嫁だ。
【厨房に行ったら新兵達がいて、
料理長は団長に呼び出されたと伺いました。
今度紹介して下さい】
料理長!?一体いつの間にそんな事になっていたんだ!?
ナナシは料理長ではなく教官として雇っているんだ。
・・・というか、紹介とはどういう意味だ?交際的な意味か?
だったら紹介は出来ない。
【流石団長です!
今まで散々七三だのヅラだの言っててすみませんでした!】
・・・・こいつは、今度の壁外調査で最前線に送ってやろう。
【銀髪の子可愛かったです。
無表情なとこが泣かせてやりたいという支配欲を掻き立てます。
嫁にしたいんで仲人をお願いします】
コ ロ ス!