過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第28章 新兵の料理
入室したリヴァイは4人の様子を見ると不機嫌そうな顔を浮かべ
「どうした?」と尋ねてきたが、
エルヴィンとしては紙の束を抱えたリヴァイこそ
「どうした?」と尋ねたい気分だ。
まだ決済前の書類があっただろうか?
「ここにいる全員、メシは済んだか?」
「もっちろ~ん。リヴァイも食べた?
今日のご飯超美味しかったよね!?」
ハンジがご機嫌な様子で夕食の感想や、
エルヴィンとのやり取りをリヴァイに説明してやると彼は
「そうか、なら話が早い」と、持っていた紙の束を
エルヴィンの前にドンッ!と置いた。
「ここに来るまでの間に託された嘆願書やら意見だ。
読んでみろ」
どうやら兵士達が廊下を歩くリヴァイを捕まえては
「エルヴィン団長に渡してください」と頭を下げたらしい。
直に渡しに来れば良いのに・・・とエルヴィンが呟くと、
ナナバが「そんな勇気のある団員がいると思ってるの?」と
毒舌をふるう。
先程の『食事改善したければ意見書を出せば良いじゃない☆』
・・・の一件が尾を引いているようだ。
女性は恐ろしい。
渋々リヴァイの持ってきた紙の束に目を通し始めると、
食事に関して書かれていた。