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ふたりだけのdestiny

第8章 Love Situation




1ヶ月後。



今日は、ドームツアー最終日。



専属スタッフであるあたしは、札幌、大阪、名古屋、福岡と行ってきて、今日東京。



最終日ということでさらに気合十分な5人は、いつも通り円陣組んでスタンバってるところ。



「ねぇねぇ、スタッフってさ一番近くでしかも、タダで見れちゃうんだよね…」



「ほんとは、そうゆう気持ちは持っちゃいけないけど、やっぱ思っちゃうよね!」



「うんうん」



スタッフ仲間のそんな会話を耳にしながら、あたしも定位置につく。



観客の嵐コールも起こり始める。



そしてあっという間に、とびきりのアイドルスマイルを浮かべた5人が登場する。



曲が進むごとに、ドームのボルテージもどんどん上昇していき、何事もなく終わると思ってた。



まさかだよ。



ダブルアンコールであんなことになるなんて…。



今日もいつものようにアンコールが起こり、曲のイントロが流れてくるはずだった。



でも、聞こえてきたのはオルゴールだった。



そして、5人が静かに登場した。



ファンの人たちはそれまでも演出だと思っているらしく、歓声をあげる。



「えー、東京の皆さん、今日は僕たちのコンサートに足を運んでいただき、ありがとうございます」



櫻井さんが言って5人がお辞儀する。



「今日は、皆さんに一つ報告がありまして、急きょ内容を変更しました。」



和くんのその言葉に少しざわつくドーム。



どういうこと?



あたしも聞いてないんだけど…。



あたしは焦って隣の青山さんを見ると、何故か笑顔で大丈夫と、言われた。



…ほんとに大丈夫なのかな?




「えっと…少し話が長くなると思うので、まずは皆さん、おかけください。」



和くんの呼びかけに椅子に腰を掛けるファン。



そして、全員が座ったのを確認して和くんが4人に見守られながら、一歩前に出てゆっくりと話し始めた。



「えー、俺は遠回しに言うとかあんまり好きではないし、うまく要約できる自信がないので……。」



と、和くんは深呼吸した。



「…わたくし、嵐二宮和也は、一生愛し抜くことを誓える女性に出逢いました。」



『えぇぇぇぇーー!!!!!!!!!!!!!!!!!』



悲鳴にも似たファンの驚いた声。



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