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〜Mint Candy Story〜

第32章 -関係-(宮地清志)***


あの合宿の時だって、
次の日こっちはかなり意識してたのに、
すみれはこっちが拍子抜けするくらい
いつも通りで、
帰りのバスにいたっては、
オレにもたれてガン寝してやがったし。


あの時から、
告白するタイミングすら逃して…
オレらの関係は
何も変わっていなかった。


「宮地ー?どうしたの?
ごめんね、持たせすぎた?」


いつのまにか、
先にドリンクを置いてきたすみれが、
オレのトコに駆け寄ってきた。


「…⁈」


「どしたの?」


…下からオレを見上げる
おまえがかわいい…とか、言えっかよ。


「なんでもねーよ。」


「…?ね、今日も自主練してくよね?」


「…⁈あ…あぁ。なんでだよ?」


「ううん。聞いただけー。
あ、わたし、監督のトコ行かなきゃ!
今日も練習頑張ってね!」


そう言ってすみれは、
またどこかへ行ってしまった。




今日…11月11日はオレの誕生日。




去年はすみれと大坪と木村が、
ケーキとみゆみゆのポスターを
サプライズで朝練後にくれた。
すみれは、それとは別に
0時ピッタリにメールをくれたし、
クッキーも焼いてくれた。


ま、クッキーは大坪の時も木村の時も、
裕也の時まであったけど。




今年は0時ピッタリの
メールだけだった。




そんでもって、
学校で会ってからは、ずっと


「ポッキーの日おめでとう‼︎」


だし。




1111…




それはもう飽きたっつーの!







つぅか、わざわざ、
自主練してくか?とか聞かれて…





一瞬、期待しちまったじゃねーかよ。




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