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〜Mint Candy Story〜

第16章 -保健室-(青峰/宮地/赤司)


-赤司征十郎×先輩-


「んん…⁇ふぁ…」

目が覚めると
誰かに頭を撫でられていた。

「あ…すみれさん、気がつきました?」

「赤司…くん?なんで…?」

てゆぅか…ココ…どこ?

「すみれさん、
さっきの体育の授業で、
サッカーボールが頭に当たって、
保健室に運ばれたんですよ?
痛み…大丈夫ですか?」

そう言いながら、
赤司くんはまたわたしの頭を撫でた。

「え…っ⁈でも…なんで赤司くんが⁇」

そういえば…。
だんだん思い出してきた。
わたし…ボールが頭に…

「授業中、すみれさんのクラスが
体育やってるなぁと思って
窓の外を見ていたら、
突然すみれさんが
ボールが当たって倒れるから…。」

「そ、そんなトコ見てたの⁈」

「ボールが当たるまでは、
とても可愛かったですよ?
空振りしちゃうトコも…」

赤司くんがクスクス笑いながら言う。

「もう。そんなトコ見てたの?
授業中、よそ見してたらダメでしょ?
窓の外なんか見てないで、
ちゃんと授業聞かないと…。」

あんなどんくさいトコ
見られてたなんて…恥ずかしい。
わたしは今の精一杯で、
少しだけ言い返した。

「今授業でやってるコトは、
小学生のうちに覚えているから、
まったく問題ありませんよ。」

もちろんそんなことで
赤司くんは怯まない。

「でも…。」

「倒れたすみれさんを、
先生が抱き抱えて運んでいたので、
だからオレも保健室に来たんです。」

「えっ⁈授業サボったの⁈」

部活してる声が聞こえてくるから、
放課後なんだろうなとは思ってたけど、
どうやら、赤司くんは、
授業の途中から
わたしについてくれていたらしい。

「具合の悪い演技というのは、
案外簡単だし誰も疑ってませんよ。」

澄ました顔で赤司くんが言う。

そりゃ…赤司くんが
仮病使ってサボるなんて
先生だって思わないだろう。

「本当はオレがココまで、
すみれさんを
連れてきたかったけどね。」

「ふふ…ありがとう。」

突然敬語でなくなった赤司くんが、
わたしの頬に手を当て、
ジッと顔を近づけてきた。

「赤司くん⁇どうしたの⁇」

赤司くんはわたしを
からかってるんだと思い、
わたしはなるべく普通に聞き返した。

「オレが連れてきたかったんだよ?」

赤司くんはもう1度言った。
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