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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第4章 再会と離別を同時に


ナツ達が集合していたその頃、妖精の尻尾のギルド。
評議院が命じた闇ギルドの殲滅を終えたアギトもそこにいた。


『ナツ達は行ったのか』


ギルドを見渡し、ナツ達がいないのを見てボソリと呟いた。
間に合えば自分も行きたかったのだが、と少し残念そうだった。


『(六魔将軍か…)』


マスターの話を聞いてから、アギトはどうも六魔将軍の事が気になって仕方なかった。


『(まぁ俺が心当たりあるのは六人じゃなくて五人だしな)』


だが六魔将軍の目撃証言が気になるものばっかりだった。
自分の友人達に似ているのだ。
勘違いや単に似ているだけだったらいいのだがと思っていた。


だからだろうか。



誰も一人の襲撃者に気付かなかった。





「"スパイラルペイン"」


「「「うわあぁああ!!」」」

「なっ、何だ!?」

「襲撃だぁああ!」

『何っ、!?』


突如ギルドの中が突風で襲われた。
奥の方の椅子で座ってボーッとしていたアギトは反応が遅れたが、立ち上がってギルドの出入り口を見た。


しかし向かい討つ事は出来ず驚愕して動く事が出来なかった。







「久し振りだね…アギト」



黒髪と銀髪に黒い唇が特徴の男が立っていた。

六魔将軍の一人、ミッドナイトだった。
ミッドナイトは平然としてアギトに近付いていく。


『ミッ、ド…』


「ごめんね 時間がないんだ」


アギトの言葉を遮って両頬に触れた。




「帰ろう? 僕達のところに」


『ぁ…』


ミッドナイトが何の魔法をしたのかわからないが、アギトは糸が切れた様にグタリと倒れてしまった。
倒れたアギトをミッドナイトは受け止め、肩に担いだ。


「ふふ…アギトは軽いね」

「てめぇ誰だ!?」

「アギトをどうするつもりだ!」

「君達に用はないよ」


ミッドナイトは再び"スパイラルペイン"を繰り出してギルドを出て行ってしまった。
勿論ギルドのみんなの太刀打ち出来る相手ではなかった。



「アギトは渡さないよ…妖精の尻尾」


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