第4章 再会と離別を同時に
「それぞれがたった一人でギルドの一つくらいを潰せる魔力を持つ
我々は数的有利を利用するんだ」
「あ…あのー…あたしは頭数に入れないでほしいんだけどー…」
「私も闘うのは苦手です…」
そう弱気なことを言うルーシィとウェンディ。
そこへ、ポーズを決めた一夜が割り込んできた
「安心したまえ、我々の作戦は戦闘だけにあらず
奴らの拠点を見つけてくれればいい」
「拠点?」
トライメンズの話によれば、六魔将軍の拠点はまだ補足してはいないが、樹海には奴らの仮設拠点があると推測されているらしい。
そして可能ならば、奴ら全員をその拠点に集めて欲しいそうだ。
「集めてどうするのだ?」
「フッ」
エルザの問いに、一夜はよくぞ聞いてくれました、と笑みを浮かべる。
「我がギルドが大陸に誇る天馬、その名もクリスティーナで拠点諸共葬り去る!」
「魔導爆撃艇のことですの!?」
「ってか、人間相手にそこまでやるー…?」
「そういう相手なのだ よいか…戦闘になっても決して一人で闘ってはいかん
敵一人に対して、必ず二人以上でやるんだ!」
六人ともかなりの実力を持っている。
よって、ジュラの言ったことは作戦遂行と生存に大きく影響してくるだろう。
「うおっし! 燃えてきたぞ!!
六人まとめて俺が相手してやらぁあああ!!」
ドアを突き破り、意気揚々と駆け出すナツ。
絶対話聞いてないだろう発言をしながら…。
「まったくアイツは…」
「せっかちというか、何というか…」
「それがナツです!」
ナツの開けた穴から出てきたみんなのその表情には、呆れの色が浮かんでいる。
「仕方ない いくぞ!」
「ったく、あのバカ!」
「うえぇぇん…!」
「…急げっ!」
既に姿の見えないナツに続くように、妖精の尻尾を初めとした連合の皆が走り出す。