第2章 官女試験
コト、と音を立てて壬氏は座っていた椅子から立ち上がると、の元まで足を向けた。
「あまり無理をするなよ」
壬氏は高順がいない事をいい事に、の耳元で囁いた。
「ひっ!な、···何をするのですか」
壬氏の息が耳にあたり、ゾワゾワと背中がこそばゆくなり、ビクリと肩を震わせたは壬氏から一歩身を引いた。
「ただ、心配をしているだけた」
と、言いつつもの反応に壬氏は少しながら肩を震わせ笑っているではないか。
「···。で、お話とは何でしょうか」
壬氏のからかいに気がついたは、話題を変えようと本日呼び出された要件について問いかけた。
「あぁ、そうだった。単刀直入に伝える。官女試験を受けて欲しい」
「···、官女試験···?」
何故、今?との頭の中は疑問だった。
ここには壬氏の閨教育係として来ているのに、何故だと。