第21章 天女の失踪のち・・・恋の神様♡
だけど・・・
検査場の向こうを見やる。
行き交う人の波の中、もう、彼女の影は見えなかった。
あーあ・・・。こんなもんなのかな。
やっぱ、俺って。
ずっとモテなくて、彼女欲しいなあと思いながらこの年になっちまって。
初めてマジで惚れた女性からはさよならも言ってもらえないって・・・。
ぎゃーぎゃーと相変わらず手荷物検査場内への立ち入りを主張する二階堂、それを必死に説得しようとしている紫藤の声を聞きながら、俺はがっくりと膝を落とした。
はあ・・・めげそうだ。
まあ、しょうがない・・・学校に戻・・・
「何してんの?あんた達?」
背後から、聞き慣れた呆れ声がする。
ピタッと二階堂が静かになる。紫藤がゆっくりと振り返る。
俺も、振り返った。
そこには・・・・
黒のレザーのライダースーツにこれもまた黒いエナメルのブーツというファッション。加えて黒い四角いトラベルバッグにキャリーをつけたものを引いているというなかなかに責めたファッションをした、風見みゆきが立っていた。