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201号室と202号室

第2章 誕生日



_201号室。午前11時


冷房の効いた少し肌寒い201号室にあるベットの上で布団に包まるようにして眠っていたなつは、唐突に鳴り響いたインターホンの音で目を覚ました。


「んん゛……なに…、ッ、ふぁぁ……」


せっかくの睡眠を邪魔された不快感で眉をひそめながらベットから抜け出して、小さな素足でフローリングを蹴って玄関のドアを開ける。


「はーい……」


目に入ってきたのはキャップを少し目深に被り、黒縁のメガネをした男の姿。

手には菓子折だろうか、丁寧に包装された長方形の箱を持っている。


「…あっ!おはようございます!…ごめん、起こした?」

「昨日話したよね。…俺、隣に引っ越してきた那須川っす」


男はそう言って開いた玄関ドアの隙間から、なつに菓子折を差し出した。
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