第44章 My Cheerleader (R18)
雄英高校では、いつもと少し違った熱気が校内を包んでいた。
理由は、年に一度のスポーツ大会。
今年の競技種目は――バレーボール。
各学科から選抜されたチームが頂点を争う、学科対抗のトーナメント大会だ。
体育館へ向かう廊下には、すでに大勢の生徒が集まっている。
観客席もほとんど埋まり、あちこちから楽しげな声が飛び交っていた。
その中を、三年生のユカリはねじれと並んで歩いていた。
手元のトーナメント表を眺めながら、ユカリが口を開く。
「どの科も選抜メンバー、すごく強そうだよね」
「ほんとだー!サポート科も経営科も、面白そうなメンバーが揃ってるね!」
ねじれも隣からプリントを覗き込み、楽しそうに声を弾ませる。
「うん。みんな気合入ってるし、良い試合になりそう」
ユカリは柔らかく笑った。
その姿に、すれ違う生徒たちがちらちらと視線を向けている。
けれど、それはいつものことだった。
――ただ、最近は以前にも増して視線を集めるようになっている。
「……ねえ、ユカリ」
ねじれが、にやっと笑う。
「なに?」
「今日もいっぱい見られてるねぇ」
「え?」
きょとんとしたユカリが周囲を見回す。
確かに、何人もの生徒がこちらを見ていた。
「もう、ねじれってば。気にしすぎだよ」
ユカリが困ったように笑う。
すると、ねじれが楽しそうに続けた。
「気にしすぎじゃないよ!だって新聞部の号外まで出ちゃったんだよ?」