第14章 お茶会
中也は、紅茶屋から茶葉を仕入れ、出来上がったケーキを片手に指定されたホテルへと来ていた。
「随分豪華なところにいやがるな」
アリスが居るであろう部屋を叩敲する。
間もなくして聞き覚えのある声が返事をした。
「俺だ。届け物を持ってきた」
その声を聞いて、相手は扉を開ける。
「先刻振り中也兄〜」
「おう」
軽く返事をするとアリスは中也を中に招き入れた。
その内装を見て、中也は先程の疑問をアリスにぶつけた。
「一人だろ?にしちゃあ随分と豪華な部屋だな」
「下の階層は賑やかなこと多いから」
「確かにそうだな」
ケーキと紅茶をテーブルに置く。
「家はねえの?」
「無いよーホテルで充分だし、転々と出来るし」
「じゃあ移動されると探すのに苦労するな」
そう云う中也にアリスは少し考えて、ハッとする。
「連絡先交換しておく?」
「!交換してくれンのか?」
思いもよらない提案に、中也が少し驚く。
「中也兄ならいいよー。治兄は…一寸お断りしたいけど」
「有難よ」
そう云って連絡先を交換する2人。
アリスは端末を仕舞うとケーキの箱を開け始めた。
「紅茶淹れてやろうか?」
「え、いいの?じゃあ中也兄も一緒にお茶しよう?」
「お言葉に甘えさせてもらうぜ」
紅茶を入れ始める中也。
アリスはケーキを切り分けて、中也と自分の分を用意した。
「頂きまーす」
中也に淹れてもらった紅茶を一口飲んで、ケーキを口に運ぶアリス。それを見て、中也は微笑んだ。
「美味いか?」
「うん、すごく美味しい!」
自身も紅茶を口に運ぶ。
暫くケーキを嗜み、当たり障りのない会話をして過ごした2人。
「にしても、中也兄が態々出向くなんてポートマフィアって人手不足なの?」
「あー……」
中也は、自分が此処に来た理由を思い出した。
「?」
カップを置いて天井を仰いだ中也に首を傾げるアリス。
そして、中也がアリスに向きやる。
「アリスはポートマフィアの首領に興味ないか?」
「首領に?」
うーん、と考えるアリス。
そりゃ興味があるわけがないよな、と自分で云っておいて心の中で突っ込む中也。
中也も少し考える。