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【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)

第16章 海×陸


「あ、そうだ」

ふと思い出したようにが声を上げる。

「その前に共通テスト。だね」

にっこりと笑いながらそう言うと、伏黒は一瞬だけ視線を逸らした。

「あぁ……そうですね」

小さく漏れたため息に、は思わず苦笑する。

「伏黒くんは、もう少し頑張れば90点以上狙えるのに」

にやりと笑いながら顔を覗き込むと、案の定、伏黒は露骨に嫌そうな顔をした。

「ふふっ。せっかくだし、1回くらい頑張ってみたら?」

「紙の上だけで評価されるものに価値は正直ないと思ってます」

即答だった。

あまりにも迷いがなくて、は思わず目を丸くする。
しかし伏黒は少しだけ間を置いて続けた。

「でも、ここ(頭)がないといけないのも理解はしてます」

そう言いながら、自分のこめかみを軽く指で叩く。

「術式も呪力操作も、結局は知識や判断力があってこそですから」

「おぉ…。」

思った以上に真面目な答えだった。
は腕を組みながら「うーん」と考える。

そして何か思いついたように顔を上げた。

「じゃあ――」

その声に伏黒が視線を向ける。

「全教科ボーダー90点超えたら、私が1つだけお願いを聞いてあげましょうっ」

柔らかな笑顔と共に告げられた言葉に、伏黒は一瞬動きを止めた。

春風が吹き抜ける。

数秒の沈黙。

やがて伏黒は小さく息を吐いた。

「……言いましたからね」

「あっ、やる気出してくれた?」

が楽しそうに笑う。

すると伏黒はじっとその顔を見つめ、

「"なんでも"言うこと聞いてくれるんですよね」

と、確認するように言った。

その言葉には片眉を上げる。

「まぁ、教師と生徒の関係の範疇で……ね?」

少しだけ意地悪く笑いながらそう付け加えると、

伏黒は数秒黙り込んだ。

そして視線を逸らしながら、

「……ずりぃ」

ぽつりと呟いた。
そういってそっぽを向いた伏黒の耳がほんの少しだけ赤い気がした。

「――さて」

ひとしきり笑ったあと、は視線を前へ戻す。

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