第36章 死神
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コロナ禍の影響で、D子の会社でも出勤抑制がかかり、打ち合わせや会議なんかはオンラインですることが多くなった。
数日前も、先輩の男子社員Gとオンラインで打合せをしたところだった。
同じ部署の先輩とはいえ、自分の家を見られるのはいやだったので、D子は仮想背景を使っていたが、G先輩はあまり気にしないらしく、ワンルームマンションと思われる自室を堂々と画面に映して打ち合わせに臨んでいた。先輩はまだ未婚で、一人暮らしだったが、部屋は(少なくとも見える範囲は)きれいに整頓されており、なんとなく好感が持てた。
打合せ自体はどうということがなく、すぐに終わった。
しかし、先輩から言い渡された仕事の一つをメモしそびれてしまったD子は、会議記録を巻き戻して再生することにした。目的の部分はすぐに見つけることができ、無事に先輩から言われたことをメモに取ることができた。
メモを取り終え、ビデオを止めようとした時、先輩の後ろに写っている鏡の中で何かが動いていることに気づいた。
ビデオを止めて、少し戻して、再生をする。
やはり、鏡の中で何かが動いていた。
今度はその鏡の部分だけを拡大して、再生
そこで、D子は息を呑んだ。