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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第26章 そして、スランチオに始まる【予兆/人外魔境新宿決戦】


「……確かに、腹が立ちました。でも……元はといえば、俺が一人で突っ走ったから……言いづらくさせたのは、俺です」

 グッと奥歯を噛み締め、伏黒は俯いた。

 突っ走って、ぶっ倒れて、点が集まってきたことに喜んで……そんな自分や詞織を見て、星也は沈黙を選んだのだろう。

 すると、星良は眉を下げて苦笑し、ちょいちょいと手招きして屈むように言ってきた。

 言われた通りにベッド脇に寄り、少し身を屈める――と、星良は伏黒の頭に手を伸ばし、「よしよーし」と頭を撫でてきた。

「あなたが背負うことなんて、何もないわ。津美紀のことは あたしたちが選んだことで、宿儺のこともあの子が自分で選んだこと。あなたは何も聞かされなかった。それは、あなたの責任じゃないでしょ」

 詞織、と星良は妹のことも呼び、伏黒にしたように頭を撫でる。

「姉さま……」

 とうとう縋るように泣き出した詞織を抱きしめ、少しの間 星良はそのままでいた。

 やがて詞織を離し、星良は夜色の瞳で伏黒と詞織をそれぞれ見る。
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