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天狐あやかし秘譚

第48章 応病与薬(おうびょうよやく)


でも、それだけ悪性のインフル、ということなのだろう。

ピロン、とまたメッセージ。
返信する間もなく来た。

『暇だから遊びに来ない?』

ああ、ずっと寝込んでいたから暇なのか・・・。
私は机の上を見渡す。
英語、数学、理科・・・問題集が積まれている。
高校受験の最後の詰め、タイムアタック中だったが、メッセージに気を取られるくらいには集中力が尽きてきていた。

うーん、っと伸びをする。窓の外を見ると、よく晴れている。おばあちゃんが言うには、昔はもう少し雪が降ったということだが、この冬はまだ2回くらいしか降っていない。外は、日向についてはそれなりに暖かそうだった。

ちょっと、遊びに行っちゃおうかな。

少しは息抜きが必要よね、と、自分を説得し、私はいそいそと外出の準備をした。この季節、お父さんは市街地での商売で家にはずっといない。お母さんと小学生の弟が家にいるだけだった。ふたりとも外出禁止を守って家でじっとしているようだ。私はお母さんたちに菜摘ちゃんの家に行ってくる、と告げ、家を出た。

後ろで母が『外出禁止よー』と言っていたが、それは織り込み済みなので、無視した。
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