第6章 英雄
ことはちゃんの言う通り変えたのは風鈴高校の生徒たち
桜さんが聞いていた話は恐らく統一前の話だ
今では街を守りこうして
[助かったよ!!]
[ありがとう〜!]
お礼を言われ街のみんなに愛されてるヒーローのような存在なのだから
(桜さん……)
彼の横顔をちらりと見るとギリッと奥歯を噛んでなんとも言えない表情だ
自分が思い描いていたものが一瞬で崩されたようなものに近いのだろう
けれど私はボウフウリンというものが"桜さんに"
(………………あ!)
私 なんてことを
このままだと
[桜さん…!]
[足の怪我治さないと…!]
血が流れっぱなしでただでさえ痛かっただろう
鋭利な刃物で突き刺されてよく動けたものだ
終わったという余韻に浸ってぼけっとしてしまっていたばかりに
早く救急箱を借りてこなければ
[待っててくださいね!]
[……っお、おい!]
取りに行こうとすると
[本当だ!ぼうや…!]
近くのおばあちゃんが持ってきてくれたらしい
助かったこれで治療ができる
[これは痛そうだね…]
[足怪我してんだろ]
と傷口に触れようとした瞬間
[やめろ!!]
(え…!)
何が起こったのか理解できず呆然としてしまう
そこには息を荒げて冷たい目でみつめてくる桜さんの姿があった