第112章 言えない〜時透無一郎 冨岡義勇【R強強】
無一郎は、ゆきをゆっくりと押し倒した。
重なり合う影の中で、その瞳には甘い愛おしさと、去りゆく夜への切なさが深く揺れていた…。
「明日の早朝には出発する。また暫く君には会えない…」
「うん…わかってる。任務だから仕方ないよ」
気丈に笑ってみせたものの、胸の奥では不安の波が容赦なく押し寄せていた。
手でそっと触れたお腹の奥には、新しく愛おしい命が静かに宿っている。
けれど、その命の父親が一体誰なのか…無一郎なのか、それとも義勇なのか、ゆき自身にもまだ分からずにいた。
真実を口にできない罪悪感と、明日には旅立ってしまう無一郎への愛しさが混ざり合い、胸を締め付ける。
離れてしまえば、またすれ違ってしまう。
傍に寄り添い続ける美月の存在や、届かなかった手紙のように邪魔が入れば、二人の絆すら解けてしまうかもしれない。
だから、私を忘れないで…。この肌の温もりを、全部覚えていてほしい
無一郎の中に自分を強く刻みつけたくて、ゆきは無一郎の背中にそっと手を回した。
「…離れても、私のこと、忘れないでね…?」
切なく震える声に、無一郎はハッとしたように目を見張り、優しくゆきを抱きしめ直した。
「忘れるわけないじゃないか…。君こそ僕より、ずっと側にいる…あの人を…」
無一郎は、言いかけて言葉を詰まらせた。
ゆきは、すぐに義勇の事だとわかった…
その時無一郎の唇がゆきの唇を食べるように重なった。
互いの存在を確かめ合うような甘く切ない口づけ。
無一郎の指がゆきの指と深く絡み合い、二人の鼓動がひとつに重なっていく…。
唇を、堪能した無一郎はゆきの腰紐を解いていく…
開かれた寝間着の中から白い肌が覗く…二つの膨らみの先にあるかわいい桜色は、ぴんとすでに主張していた。
無一郎は、迷わずそれを口に含む…
「あっ…ん……」
舌で転がし、吸い付き味わう度にその先は硬さを増し桜色に染まる。
無一郎は、それを堪能し最後にきつく吸い唇を離した。
気持ちいいのかゆきは、無一郎の頭に手を添えている。
離れた唇は、胸元に吸い付いた。
沢山の花びらが胸元に、咲いていく…
「僕のものって言う跡をつけておくね」
そう言い、着物を着れば見えなくなる場所に跡をつけていった。