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【鬼滅の刃】彩りの恋(R18)短編集

第4章 薄紅色の恋(冨岡義勇)





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side  紗耶


「紗耶っ、どうしたの?顔真っ赤よ。てか、顔布どうしたの?早く隠さなければ上長に怒られるわよ!?」

『……さっき屋根から雀の雛が落ちて死んでいたの。顔布でくるんで拾ったから、持ち帰って埋めるつもり…』


「ちょっと…
そんな事していたら尚の事怒られるじゃないっ…
ほら、早くつけなさい。雛なんて履いて捨てたらいいのよ。私達の役目は水柱様のお屋敷の手入れや環境整備なんだから。」


そう言って綾香は予備の顔布を手渡してくれた。

私達は今日、水柱様の屋敷の担当で、手分けして庭掃除をしていた。顔布を外し、雛を拾って袋の中に入れて戻ろうとした際、水柱様に呼び止められたのだ。


「ねぇ…今日水柱様、非番なんですって。お会いできるかしら…あぁ、こんな事聞かれたら上長に怒られちゃうわね。でも水柱様…本当に素敵なんだもの。何であんなに美しいのかしら…紗耶もそう思うでしょ?」

『………』

「紗耶…?」


『あ…うん。
私、手を洗って湯浴みの支度してきちゃう。』

パタパタと走って風呂場に向かった。


『さっきの…何だったんだろう…』



"お前は…雫だろう?"



水柱様のあんな表情を始めて見た。
苦しそうで、見ているこちらが切なくなった。

私を誰かと間違えていそうだったけれど…

きっと大切な方に違いない。



『…早く…見つかるといいですね。』

「誰が見つかるといいんだ?」

『…っ…水柱様…』

いきなり風呂場に現れた水柱様に、驚いた。


「先程はすまなかった…」

『いえ…私こそお役に立てず…申し訳ありません。』


「……お前は昔…狭霧山に住んでいなかったか?」

『狭霧山…ですか…?』

初めて聞いた山の名前だった。


『住んでいません…私は道博山で育ちました。』

「親は?」

『流行り病で亡くしました…
それから育ての親と、ずっと一緒です。』

「13の時、お前は必ず狭霧山にいたはず…」

『13…?育ての父と母に聞いた話だと…
私も流行病で高熱がでて…その辺りの記憶がないんです。』

「お前の父と母に会いたい。」

『ぇ……あの……両親がびっくりしてしまいます。』


『確認したいんだ。お前は絶対に雫だ。両親と話したい。』
 
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