第57章 歪んだ愛、終わりの始まり ※※
息が、熱い。
視界が、滲む。
死柄木が、ゆっくりと顔を近づける。
死「……先生に聞いたか?」
低く、確かめるように。
の瞳が、わずかに揺れる。
うまく、言葉にならない。
死「今日。俺は、お前を――思うがままに扱う」
静かに、言い切る。
逃げ道を与えない声音。
「……っ……」
呼吸が乱れる。
怖いはずなのに。
その感情すら、曖昧になる。
死柄木は、その反応を見て、少しだけ口元を歪める。
死「嫌か?」
わかっていて、聞く。
否定の声が出てこない。
死「ふっ、そうか」
その目は離さない。
ゆっくりと距離を詰める。
死「もう、やめられないだろ。疼いて仕方ないはずだ」
の体が、わずかに震える。
図星だった。
体が、言うことを聞かない。
思考も、まとまらない。
死「楽になりたいって顔してる」
囁くように。
責めるでもなく。
ただ、事実をなぞる。
否定したいのに。
言葉が、続かない。
指が、顎を持ち上げる。
無理やり、視線を合わせる。
死「壊してほしいんだろ」
逃げられない。
その言葉からも。
その視線からも。
の瞳が、揺れる。
ぐちゃぐちゃに。
死「安心しろよ」
少しだけ、声が柔らぐ。
でもそれは優しさじゃない。
死「ちゃんと、壊してやる。お前が何も考えられなくなるまで」
その言葉に、の呼吸が大きく乱れる。
拒みたい。
でも、どこかで。
それを望んでしまう自分がいる。
「……っ……や……」
それでも、かすかに零れる拒絶。
死柄木は、それを見て、ほんの少しだけ目を細める。
低く。
落とすように。
死「大丈夫だ。…もう、すぐ何も分からなくなる」
そのまま、距離が消える。
は抵抗できないまま。
――落ちていく。