• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第55章 告げられる想い、壊れていく心 ※


相「それでも……」

相澤の視線が、再びに戻る。

相「が倒れて、血を抜かれて、利用されて……それでも、誰かの名前を呼んで立とうとするの見て、……もう、誤魔化せなくなった。俺が……に何を感じてるのか」

相澤は、の手を取る。
指先が触れただけで、確かめるように握る。

相「……怖かった。失うのが、壊れるのが……自分が、耐えられなくなるのが」

声が、わずかに震える。

相「でも……それ以上にが、いなくなるほうが……無理だった」

額が、また触れる距離。

相「……帰ってきてくれて、ありがとう。生きててくれて……本当に」

一拍。
相澤は、はっきりと、逃げずに言った。










相「……愛してる」

相澤の言葉が落ちてから、病室は、しんと静まり返った。

は、何も言えなかった。
胸の奥が、ぎゅっと潰れて、息を吸おうとしても、うまく肺に入らない。

——好き。
その言葉は、確かにあった。

ずっと前から。
気づかないふりをして、見ないふりをして、それでも何度も、何度も助けられてきた人。

誰より近くで、誰より静かに、誰より長く、を支えてくれた人。

……それなのに。

は、相澤の胸に額を押し当てたまま、唇を震わせる。

「……」

声が、出ない。
相澤の胸に顔を埋めたまま、は何も言わなかった。

自分が想われる資格なんて…でもそれを言ったら相澤は必ず否定する。
また、優しく包み込んでくれる。
そう、わかっていた。

でもそれが、怖かった。

だから、言葉を飲み込む。
喉がひくりと鳴るだけで、声にはならない。

ただ、涙だけが落ち続ける。
ぽろぽろ、ぽろぽろと止まらない。
/ 742ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp