• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第46章 抑えきれない想い、残った温もり ※


緑谷はをゆっくりと離し、しっかりと目を見る。
優しくて綺麗で淀みのない瞳。

「いず……っん」

名前を呼ばれる前に、もう一度を抱き寄せ口に蓋をした。

後頭部に手をやり、包み込むようにキスをする。
溢れ出る衝動を押し殺し、怖がらせないように優しく丁寧に。

「は…っ…」

唇を離すと、トロンとした目で緑谷を見つめる。

緑「ちゃん……僕…もう…」

そこまで言って、緑谷の中の衝動が弾けた。

「んんっ!?ん…んぅ…」

先程とは全然違う。
貪るような、激しい、緑谷らしくないキス。

そのまま緑谷はを強く抱き寄せながら一歩ずつ歩みを進める。
後ずさったの膝裏がベッドに触れ、腰が落ちた。

ぎしり、とベッドが小さく軋む。

緑谷もゆっくりとベッドへ上がった。
逃がさないように。

静かにを見下ろす。
その瞳に映るのは、だけ。

けれど、その目はいつもの緑谷ではなかった。

優しく笑う余裕も。
慌てて目を逸らす照れもない。

ただ、どうしようもなく溢れ続ける想いだけが、その瞳を揺らしていた。

は思わず息を呑む。

こんな緑谷を、見たことがなかった。

まるで、長い時を越えてようやく大切な人に触れられたような。
そんな、切なくて苦しい表情だった。

緑「…ちゃん」

掠れた声。
何度も心の中で呼んできた名前。

ようやく口にできたその一言は、あまりにも切なく響いた。

「うん」

優しく返事をする。

そのたった一言だけで、張り詰めていた糸がまた一本切れる。

緑谷は震える手での手を包み込んだ。

大切そうに。
愛おしそうに。

その手の温もりを確かめる。

緑「いい?」

は微笑みながら小さく頷く。

その笑顔が、緑谷の最後の理性を優しくほどいていく。
2人の距離が、ゆっくりと縮まる。
/ 742ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp