第30章 抑えきれない嫉妬、理性の果て ※
上と下、両方が混ざり合う。
2人とも本能で動いてるような、そんな激しい行為。
唾液なのか、体液なのか、愛液なのか。
身体中から出る2人の液体が混ざり合う。
そして心も、溶け合って混ざり合う。
まるで本当に1つになってしまうように、2人は求め合って混ざり合った。
これが愛ではないのならば、愛とは一体なんなんだろうか。
そう思うほど、2人はまるで愛し合っているようだった。
相「っ…」
「しょ、た…、さん…っ」
お互いの名前を呼び合う。
まるで恋人のように。
だが2人は恋人ではない。
ただの同僚。
今は本能のままに。
脳が、体が思うままに。
「もう…っ、いく…っ」
相「あぁ…、俺も、もう…」
触れ合っている所が多くなるように。
スキマがなるべくないように。
キツくキツく抱き合って、共に果てた。
そのまま一緒に眠るようにベッドに沈みこんだ。
2人の荒い息が部屋に響く。
次第にの息は整い、そのまま眠ってしまった。
相澤はそんなを抱きしめ、意識を失うように目を閉じた。
目が覚めた瞬間、静寂が部屋を包んでいた。
散らかったシーツも、触れ合った温もりも、まだそこにあるのに、どちらも何も言わなかった。
視線がぶつかるたび、昨夜の記憶が蘇って、息が詰まる。
冷静になればなるほど、胸の奥が熱くなるのがわかる。
言葉を探すたびに、沈黙だけが重なっていった。
やがて2人は支度を整え、ホテルを出た。
朝の風はやけに冷たく、頬を刺した。
あの夜の熱が強すぎて、今はその冷たさが少しだけ心地いい。
肩が触れそうで触れない距離。
もう戻れないと知りながら、相澤はただ前を歩いた。
の心は、その背中にまだ引かれていた。