第25章 初めて触れた温度、隠した本音 ※
それから2人は時間を忘れ、我を忘れるほど求めあった。
何度も何度も、深く口付けを交わし、交わった。
相「…っ…」
何度も名前を呼ばれた。
最後限界を迎え、意識が沈む中、聞こえた気がした。
「好きだ…」
その声と、相澤の匂いと温もり。
そのままは意識を手放した。
一方相澤は自責の念に駆られていた。
途中からタガが外れて思いのままに抱いてしまった。
最後、自分の想いを口にしてしまった。
はぁ…とため息を漏らしながらの身体を綺麗に拭き取る。
相「やっぱり感情が…抑えきれん…」
苦しかった。
愛する人と1つになれたというのに、心が繋がっていないというのはこんなにも虚しいのかと。
大好きだと言い合って笑えたらどれだけ幸せだろうか。
を抱きしめた感触が、まだ腕に残っている。
理性を失いかけた自分の弱さの証だった。
俺は同僚として支えていくことを決めた。
いや…逃げただけだ。
今の関係が崩れるのが怖くて、教師だからというもっともらしい理屈を盾にしただけ。
俺は卑怯だ。
これからも想いは伝えず、こうやって都合良くを抱くのか?
考えれば考えるほど、自分が嫌になってくる。
その思いをかき消すように、相澤は冷たいシャワーを思い切り浴びた。
お風呂から戻ると、は静かに寝息を立てて寝ていた。
傍に腰を下ろして、髪を撫でる。
相「……」
心が安らぐ。
こんなにも穏やかな気持ちになれる。
が平和に、幸せに暮らせるならそれだけでいい。
絶対に、何があっても、もうあんな目には合わせたくない。
そう心に誓った。
の横に入り、抱きしめて目を閉じた。
相「好きだ…」
には聞こえない相澤の呟きは、夜の静寂がそっと包み込んだ。