第4章 放課後の呪者
ナルは『馬鹿が』とか『信用しない』も言うかもしれない。
それで何度でも言うつもりだ……『笠井さんじゃない』と。
あたしと麻衣はそう言い切れるのだ。
「……いいだろう。信じてみよう」
「ほんと!?」
「ほんとに!?」
まさかの言葉に、あたしと麻衣は驚いてしまった。
絶対にナルはあたし達の言葉を信じないと思っていたから、かなり驚いてしまう。
「死人が出ても存じあげませんことよ?」
「わかっている、呪詛はほうっておけない。ぼくら犯人を探す。みんなには人形を探してもらいたい」
「なに?」
「厭魅を破る方法は二つ。呪詛を呪者に返すか、使った人形を焼き捨てるか……。人形は相手にとって身近な場所に埋めるんだ。犯人が学校の関係者なら、この学校のどこかにある可能性は高い」
「おい!どんだけの広さがあると思ってんのよ。全部掘り返せって!?」
ナルの言葉にぼーさんが吠える。
確かに学校はかなりの広さがあるから、全部を掘り返すとなったらかなりの重労働。
ぼーさんが吠えるのもわかる。
「すくなくとも、犯人がぼくの人形を埋めたのはこの二、三日のはずだ。まだ埋めたあとがわかるだろう」
「そーでなくて!」
「やりたくなければ帰るか?」
ぼーさんがまた吠えようとしたが、ナルの冷たい睨みで黙ってしまった。
あんな睨み方をされたら黙ってしまうのも当たり前である。
その後、各自人形を探すことに。
ぼーさん達は渋々と行き、あたしと麻衣はナルについて行くことにしたが、彼はまだ授業中である二ー五に向かったのだ。
「ちょっと、ナル!何する気!?」
「まだ授業中だよ!やばいって、あ!!」
制止を無視して、ナルは扉を開けてしまった。
だがちょうど移動教室だったのか、教室には誰もいない。
「そーか、移動教室かな……ってナル!?」
「なにやってんのさ!?」
ナルもリンさんは、あの呪われた席の机の中をひっくり返していたのである。
中に入っていた教材をすべて出していて、あたしと麻衣はハラハラとしてしまう。
「……あった」
ナルは一言そう告げると、机の中で何かを剥がした。
そして取り出したのは人形である。
「──人形!?」
「ほんとに、呪詛なんだ……」
ナルはリンさんに人形を手渡す。
手渡されたリンさんは、人形をよく見ていた。