第35章 闇の男爵夫妻
降谷「…風見はそれが仕事なんだから。
そうする事は当然だ。」
椛「確かに仕事かもしれないけど…」
あまり納得していない様子の彼女に向かって、小さくため息をつく。
降谷「あと、その時ポアロのお客さんが2人一緒だったんだって?」
椛「本当、なんでも知ってるのね。
報告に抜かりがない風見さんが流石だわ…」
降谷「その2人から、手紙を預かってるよ。」
椛「?
手紙?」
降谷「正確に言うと、後日ポアロに来て、『渡して欲しい』と梓さんに預けて、それを俺が今預かってる。」
椛「そうなんだ?
なんて書いてあったの?」
降谷「…俺は読んでないよ。
あとで渡すから、確認してくれ。」
椛「そう?
分かったわ。」
そのまま、雑談をしながら2人でそれぞれ作業を進めていく。
風見と行った買い出しの時、降谷の分と一緒に、風見の分の服も選んだ話をしたら、それは風見から聞いて居なかったようで…
ちょっとムッとしていたその仕草が、彼女からしたら可愛い事この上ないが、口に出したら火に油を注ぎそうだったので、口には出さず飲み込んだ。
夕飯の準備が終わった椛が、彼に進めてもらっている梅仕事の方に合流する。
1人でやるはずだった梅仕事も、初めての梅仕事とは思えない程手際が良い降谷が参戦してくれたお陰で、予定の半分の時間で終わった。