第39章 嘘つきと正義
梓「椛さん、ありがとうございました!
お陰様で今日は早く帰れます♪」
椛「いえいえ、私が勝手にやった事ですから。
むしろ迷惑だったらすみません。」
梓「いやいや全然!全然!!
早く家に帰れた方が嬉しいのでw」
3人が店外に出ると、安室が店の扉の鍵を締める。
梓は反対方向のため、そのまま店前で挨拶を済ませて見送ると、安室と椛は駐車場に向かって歩き出そうとするが…
安室「こちらは僕が持ちます。」
椛の手から、ヒョイとパソコンバックの取手に手をかけて、彼女の代わりに持つ。
椛「えっ!
そんな重いものじゃ無いし、大丈夫ですよ?
自分で持ちます!」
安室「それだと、椛さんの両手が塞がって、僕が手をつなげないでしょう?」
椛「えっ?」
片側はまだ、自身のハンドバックを持っているが、パソコンバックを奪って空いた彼女の右手を取ると、指を絡めてくる。
指先から伝わってくる、彼の体温と、大きな手に包まれる感覚に安心感を感じる。
少し驚いた表情を浮かべながら隣に立つ彼を見上げると、まるで少年の様な無邪気な笑顔を浮かべていた。
椛「もう…
安室さんのそう言う所、ホントずるい…」
安室「良いじゃないですか。
椛さんだって、先に駐車場に行って、1人で車の中で待っているの嫌だったのでしょう?」
椛「それは〜まぁ…
特別嫌って言うわけでは無いけど…
手持ち無沙汰で1人でいるのもなぁ、と思って…」